
昔、ガス抜きバルブが登場する前はコーヒーの保管期間が非常に短かったことをご存知でしょうか。コーヒーは焙煎した後にパッケージ詰めされるため、パッケージされた後でも製品から気体が発生します。放っておくとパッケージが破裂してしまう恐れがあったので、空気に触れてしまうような構造になっていました。しかしコーヒーは空気に触れるとすぐに傷んでしまうので、コーヒーの包装は長年の課題でした。そこで開発されたのが、ガス抜きバルブです。ガス抜きバルブは当時画期的な発明で、飛躍的に保管期間を延ばしました。それは現在でも同じことでコーヒーの包装には欠かせない製品になっています。
利点・特徴
前述のとおり、ガス抜きバルブがないと内部から発生するガスを抜くことができず、パッケージが膨らんでしまい、輸送中のトラブルにもつながります。ガス抜きバルブは内部に空気を入れることなく(製品を傷めることなく)、発生するガスを外に逃がすことのできる製品です。煎りたての豆でも即パックでき、においや新鮮さをしっかりと保つことができます。
ガスを逃がす際に、圧力がぶれず内圧は常に安定したまま利用できます。つまり常に同じ圧力のままなので輸送・保管時におけるトラブルの回避になります。Swiss Pacで使用しているバルブは厳しい通気検査をクリアしているため安心してお使いいただけます。
使用に適した製品
- コーヒー
- 味噌
- 発酵食品
- 粉末洗剤
- 工業製品
パッケージが終わってから炭酸ガスを発生させる製品にガス抜きバルブは適しています。空気の移動は一方通行で外側からは空気が入ってこないため、製品の品質を保ち、においを損ねることもありません。また、工業用途としても使用されており、ケミカル製品のガス抜きに利用されます。ナイロン樹脂、特殊PE、PP、EVOHなどの重包装袋は、充填後に外装フィルムを通して残存する空気が排出されないので、ガス抜きバルブが必要です。
使用できるパッケージ
幅広い種類のパッケージに取り付けることができますが、製品と袋との相性もあるので、主に以下のパッケージ形式で利用されています。
- スタンディングパウチ
- ガゼット袋(サイドガゼット袋)
- 四方柱シール袋
袋の中で取り付ける位置はご自由に選ぶことができます。Swiss Pacの長年軟包装のリーディグカンパニーとして活躍してきたノウハウから、ガス抜きバルブの位置や適当な袋のサイズ、プラスチックフィルムまでトータルにご相談に乗ることができますので、お気軽にご連絡ください。
ガス抜きバルブはポリエチレン製で、ヒートシールによってパッケージに接着いたします。
ガス抜きバルブの仕組み:
- 袋詰めしたとは内圧と外圧は等しくなっています。
- 製品から発生するガスで徐々に内圧が高くなります。
- 一定以上の内圧になるとガスで弁の役割を果たしているラバーが開きます。
- このとき内側からのみガスが抜け、外側からは一切空気は入ってきません。
- 内圧と外圧が等しくなり、最初の状況に戻ります。